スパッタイオンポンプとは?

真空放電と化学作用を利用した超・極高真空ポンプ

 超・極高真空の発生に利用される代表的なポンプの一つです。陽極と陰極で構成されたセル(ポンプセル)に電場を印加する簡単な動作原理のため、駆動部がなく音や振動の発生がありません。 また、溜め込み式のポンプで、定常運転時、補助ポンプ無しの単独で排気を行います。 広く分析機器や加速器などに使用されています。


加速器、超・極高真空排気装置、分析機器、電子線照射装置 など

スパッタイオンポンプ イメージ

スパッタイオンポンプの特徴

イオンポンプのメリット

ポンプの構造上、機械的な可動部分が無いため、騒音や振動が起こることがありません。そのため、広く分析機器、加速器などの分野に利用されています。


長所 短所

超・極高真空が得られる 、機械的振動や騒音がない、完全オイルフリー、取り付け方法を選ばないなど

大流量のガスの排気が困難、動作範囲が高真空からとなるため、粗引きがき必要



スパッタイオンポンプ

チタンのゲッタ膜で気体を捕まえる

イオンポンプ構造 イオンポンプ

ポンプケース、磁石ヨーク、陽極と陰極で構成された セル(ポンプセル)、そこに電場を印加する簡単な構造

1)一次電子の生成
2)一次電子の螺旋軌道
3)一次電子とガス分子の衝突による二次電子と
  イオンのの生成
4)イオンが陰極に衝突し、チタン原子をたたきだす
5)チタン原子が活性ガス分子を吸着し、イオンは
  陰極内に捕らえられる

スパッタイオンポンプ